【4月22日 AFP】(更新、写真追加)スリランカで21日に起きた教会や高級ホテルを狙った8件の連続爆発事件の死者は、同日夜までに207人となった。このほかに約450人が負傷した。また日本の外務省によると、日本人1人が死亡した。

 警察によると、死者のうち外国人は35人で、その国籍には米国、英国、中国、オランダ、ポルトガルが含まれている。インドのスシュマ・スワラジ(Sushma Swaraj)外相は自国民3人が死亡したことを明らかにした。米国と英国も、それぞれ人数は明らかにしていないが自国民が死亡したことを認めた。

 強力な爆発は短時間に連続で6回、その数時間後に2回発生し、数百人が負傷した。爆発のうち少なくとも2回は自爆犯が関与しており、1人はホテルのビュッフェ方式の朝食の列に並んで自爆した。

 犯行声明は出ていないが、スリランカ政府はこれまでに8人が逮捕されており、捜査当局は攻撃犯が「外国とのつながり」を持っていたか否かを調べると明らかにした。

 政府は全土に夜間外出禁止令を発令。また人口2100万人の同国での「誤った情報」の拡散を防止するため、ソーシャルメディアへのアクセスをブロックした。

 今回の爆発は、死者10万人近くが出たスリランカ内戦の終結以降、過去10年間で最悪の攻撃となった。同時攻撃と見られる今回の一連の爆発は、多くの国民に、長く続いた内戦時代の頻繁な爆弾攻撃の悲痛な記憶を呼び戻した。

 またスリランカでキリスト教徒に対してこれほど残忍な事件が起きた例は過去に例がなく、人口の約6%を占める少数派のキリスト教徒に対する暴力が激しくなっていることを印象付けた。

 AFPが内容を確認した文書によると、スリランカ警察は外国情報機関からスリランカ国内の過激派NTJが教会やコロンボ(Colombo)にあるインドの高等弁務局を狙った自爆攻撃を計画しているとの報告を受け、10日前に警察幹部に警戒を促していた。NTJはスリランカ国内の過激なイスラム組織で、昨年仏像が破壊された事件にも関連があるという。(c)AFP/Ishara Kodikara in Colombo and Lakruwan Wanniarachchi in Batticaloa