【4月20日 AFP】イタリア・セリエA、ACミラン(AC Milan)でプレーするティエムエ・バカヨコ(Tiemoue Bakayoko)とフランク・ケシエ(Franck Kessie)が、13日のラツィオ(SS Lazio)戦後に相手DFのフランチェスコ・アチェルビ(Francesco Acerbi)のユニホームを掲げたとして、クラブと共に総額8万6000ユーロ(約1080万円)の罰金を科された。地元メディアが19日に伝えた。

 伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)と伊スカイ・スポーツ(Sky Sport Italia)によると、ミランは両選手それぞれに3万3000ユーロ(約415万円)、クラブとして2万ユーロ(約250万円)の罰金処分を受けることで同国サッカー連盟(FIGC)と合意。即座に支払いに応じることで3分の1に減額されたという。

 ミランは、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)出場権を争うラツィオとの直接対決を1-0で制した。

 試合前に、アチェルビがラツィオの強さはミランとは「まるで比較にならない」と言い放ってバカヨコとケシエを挑発。試合後には同選手いわく「この問題を終わらせるため」にバカヨコとユニホームを交換したものの、それをミランファンの前で高々と掲げられた際には怒りをあらわにしていた。

 この試合で決勝のPKを決めたコートジボワール出身のケシエは、バカヨコと共に、あれは「ただのジョークで、それ以上の意味はない」と主張して謝罪。試合後に小競り合いとなった両クラブは、24日にミランの本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)で行われるイタリア杯(Italian Cup)準決勝で再び相まみえる。

 ミランのジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)監督は19日、報道陣に対して「この問題では、いろいろな話が飛び交っている。われわれが過ちを犯し、そのことについては謝罪した。それ以上のことは何もできない」とコメントした。

 一方のラツィオは、2-0で勝利した17日のウディネーゼ(Udinese)戦で、一部ファンがフランス出身のバカヨコを標的にした人種差別的なチャントを繰り返している映像がソーシャルメディアで拡散された。

 報道によると、ラツィオファンが「このバナナはバカヨコのため」と歌っている映像について、FIGCは調査しない決定を下したとされている。(c)AFP