【4月20日 AFP】コンゴ民主共和国東部のブテンボ(Butembo)で19日、病院が武装集団の襲撃を受け、同国で流行しているエボラ出血熱の対策に当たっていた医療従事者1人が撃たれて死亡した。世界保健機関(WHO)が発表した。

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 WHOによると、死亡したのは医師で疫学者のRichard Valery Mouzoko Kiboungさん。エボラ出血熱の流行を抑えるためWHOに派遣されていたが、派遣先の大学病院が襲撃され犠牲になった。警察と地元当局によると、Kiboungさんはカメルーン出身。

 ブテンボのシルバン・カニャマンダ(Sylvain Kanyamanda)市長によると、武装集団マイマイ(Mai-Mai)が病院を襲撃した際、エボラ対策チームのメンバーは会議中だった。銃撃されたKiboungさんは緊急治療室に運ばれたが、その後死亡したという。襲撃により他2人が負傷したが、容体は安定しているとWHOは明かした。

 ブデンボでは3月9日にも武装集団がエボラ治療センター(ETC)を襲撃し、警察官1人が死亡、医療従事者1人が負傷した。同センターが襲われたのは3度目だった。

 同国では昨年8月にエボラ出血熱の流行宣言が出され、死者はこれまでに約850人に達しているが、対策チームへの襲撃が相次いでいる。(c)AFP