【4月20日 AFP】男子テニス、モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2019)は19日、シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は3-6、6-4、2-6で第10シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)に敗れた。それでも、四大大会(グランドスラム)通算15勝の王者は、全仏オープンテニス(French Open 2019)に向けて調子を整える時間は十分にあると強調した。

 通算2度の大会制覇を誇るジョコビッチは、最終セットでメドベージェフに2ゲームをブレークされた後、一度はブレークバックに成功した。しかし、最後のサービスゲームでロシアの新星にマッチポイントを握られると、コーナーにバックハンドショットを決められて敗退。この試合で合計5ゲームをブレークされた世界王者は、1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で大会記録となる通算7度目の優勝を果たして以降、出場した大会ではいずれも4強入りを逃した形となっている。

 グランドスラムでは3連勝中のジョコビッチは、「クレーコートシーズンの最終目標は全仏オープンだ。そこを目指しているから、全仏にピークを合わせていく」「クレーコートでは、これがシーズン最初の大会で先は長い。どうなるか見ていこうじゃないか」とすると、「ここ数年の主要大会では、最高の結果を出すには安定感を欠いていた」「だけど、グランドスラムでは最高のプレーができている。それは、自分の意図するところだ」と話した。

 モンテカルロ大会では2013年と2015年に優勝しているジョコビッチは、2019年シーズンにおいて現在トップとなる21勝を記録し、同18勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を上回っているメドベージェフをたたえた上で、「第3セットで落とした3ゲームは、いずれも自分がリードしていた。ゲームポイントでもドロップショットが決まらず、ダブルフォールトもした」と振り返った。

「(自分にとっては)これがクレーコートシーズンで最初の大会だが、世界ランキングが低い選手は先に1大会ほどこなしている。それが(今回の敗戦の)理由の一つだろう」

 風が吹くコンディションに見舞われたこの試合では、ジョコビッチが3セット合計で47本のアンフォーストエラーを犯したのに対し、メドベージェフはその半分以下の数字だった。これまでジョコビッチ戦では3戦全敗を喫していたメドベージェフは、「自分のキャリアの中で最高の試合だった。それは、おそらくテニスのレベルでの話ではなく、初めて世界1位の選手を破ったという意味においてだ」「とにかく最高の気分だ」と喜んだ。

「今大会のノバクは、これまでよりも調子が悪かった」「だけど、自分の経験が増しているともいえる」「トップ選手に対して、自分とプレーすることは簡単ではないと認識させることができている」と自信を示したメドベージェフは、同日の準々決勝で予選勝者のロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)を6-4、7-5で下したドゥサン・ラヨビッチ(Dusan Lajovic、セルビア)と20日の準決勝で対戦する。(c)AFP