【5月6日 東方新報】中国のネット通販支援サイト「返利網(Fanli.com)」が発表した最新データによると、2018年に同サイトで犬の関連商品を購入した消費者の平均支出額は5093元(約8万4977円)、猫の関連商品を購入した消費者の平均支出額は4832元(8万648円)に達し、成長率は前年同期比でそれぞれ12%、17%だった。ペット消費の売上規模は、同サイトの全カテゴリーの中でトップ10にランク入りしているという。

 2018年アジアペットフェア(Pet Fair Asia)が発表した「2018年中国ペット業界白書」によると、18年の中国ペット経済は、犬猫市場だけでも1708億元(約2兆8507億円)規模にまで達しているという。

 Eコマースサイトでは、ペット経済がもたらす成長効果をいち早く受け止めている。あるデータによると、17年の中国のネット通販におけるペット関連商品消費の割合は全体の38%(海外は5%程度)を占めた。また、ペット用品は15~18年の中国の複数の主流通販サイトで、売上げ伸び幅が大きかった商品カテゴリーランキングの3位以内に入っている。

 飼い主の構成比率では、「80後」(1980年代生まれ)と「90後」(1990年代生まれ)の女性が中心だ。返利網の18年のデータによると、同サイトで犬関連商品を購入した消費者のうちの74%が「80後」と「90後」世代で、うち女性が78.47%を占めた。猫関連商品を購入した消費者のうち69%が「80後」と「90後」世代であり、うち70.46%を女性が占めた。

 商品選択の好みでは、女性の飼い主のほうがペットに対する心遣いが細やかで、ペットの食事の多様性を重視している傾向がみられる。おやつの購入では、総注文数の80.32%を女性が占め、男性の4倍だった。また、「80後」「90後」世代は中年層よりも缶詰商品を好む傾向があり、購入数は中年層の28倍にもなっている。

■猫好きと犬好きの飼い主の大きな違いは?

「猫好き」vs「犬好き」は数年来、SNSで盛んに話題にされている。「2018年中国ペット業界白書」によると、中国でペットを飼っている都市部住民のうち、犬を飼っている人が依然として多数で3390万人に達し、全体の46.1%を占める。猫を飼っている人は2258万人で、全体の30.7%となっている。

 ペット用品消費アイテムでは、「猫好き」と「犬好き」の飼い主に大きな違いが表れている。返利網のデータによると、猫の飼い主は動物用おもちゃを買うのが好きで、同サイトでの18年年間注文数のうち、猫用おもちゃの注文量は犬用の3倍だった。一方、犬の飼い主の注文量が最も多かったのは犬用のリードで、ペット用品全体の4.6%を占めた。このほか、猫用ベッドを購入した人の数は犬用ベッドを買った人よりもはるかに多かった。(c)東方新報/AFPBB News