【4月19日 AFP】中国陸上競技協会(CAA)は、第123回ボストン・マラソン(2019 Boston Marathon)で違反を犯した同国のランナー3人に対して、母国の名前を汚したとして永久追放処分を下し、同競技における不正行為の根絶を誓った。

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 中国ではマラソン人口が急増している一方で、不正行為の問題が多発している。先月の国内レースでは女性1人が途中で自転車に乗ったり、数人が近道を利用したりするなどの違反が見られた。

 CAAによると、15日に開催されたボストン・マラソンでは中国からの参加者1人がゼッケンを他人に渡していたほか、別の2人もこれまでのレース結果を偽造して大会の出場権を獲得していたという。

 国営新華社(Xinhua)はCAAの話として、「問題の3人は全員、CAAが主催する全てのロードレースから永久追放処分となった」「中国で開催されるマラソンレースの健全かつクリーンな環境をつくりだすために、CAAは今後もあらゆる不正行為を厳重に取り締まっていく」と伝えた。

「3人の行為は『(国際)社会における中国の立場に、マイナスの影響を与えた』」

 今年のボストン・マラソンに500人以上が参加した中国では、2011年にわずか22件だったランニングイベントの数が、昨年は1500件以上にも急増した。こうした急激な上昇に比例して不正行為の数も増加しており、反則行為への取り締まりの一環として、同国では顔認識システムが導入されている。(c)AFP