【4月19日 Xinhua News】中国南西部の直轄市、重慶市はこのほど、市内全域のマルチソース・マルチスケール3Dモデル(3次元の立体データ)を発表した。省レベル(直轄市・自治区を含む)では全国初となる。

 重慶市全域(8万2400平方キロ)をカバーする分解能40センチの3Dモデルが完成した。広範な自然資源調査や観測に用いることができる。都市部の9つの区(5473平方キロ)の分解能は20センチで、違法建築物の監督管理や建設候補地の選択、プロジェクトの進展管理の精密な実施をサポートできる。都市部既成市街地(1314平方キロ)の分解能は8センチで、29の郊外区・県の分解能は5センチ。バス停やスポーツ施設がはっきり識別でき、正確なプロジェクト設計やプラン論証、施設のモニタリングに役立つ。

 実際に撮影された写真に基づき作られた3Dモデルは地球の縮図といえる。紙の地図のような2次元情報(平面情報)のほかにも、土地の標高などの3次元情報も含まれる。

 重慶市勘測設計院の薛梅(Xue Mei)サブチーフエンジニアは、商用衛星画像の最大分解能が50センチであるのに対し、重慶市の3Dモデルでは3センチを実現したと説明。複雑な地形や地上の道路や建造物の情報をより効果的に再現できるほか、都市のスマート化や精密化管理などで重要な情報インフラの役割を果たすことになると述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News