【4月16日 AFP】台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ、Terry Gou)会長(69)は16日、来年1月の総統選挙への出馬を検討していると明らかにした。鴻海は米アップル(Apple)の主要サプライヤー、富士康科技集団(フォックスコン、Foxconn)を傘下に置く大手電子機器メーカー。

 郭会長は前日、会長職にはとどまるが経営の第一線からは手を引くつもりだと述べていたが、16日になって、記者団から総統選への出馬の意志を問われると、「きょうの会議で意見を聞く予定だ。明日か近いうちには話せるだろう」と答えた。

 郭氏は中国寄りの野党・国民党(KMT)の支持者で、総統選に国民党から出馬することになれば党の指名手続きに従うと述べた。

「総統の立場から台湾の問題を見渡すならば、最も重要と思えるのは(台湾の)平和、安全保障、経済、そして将来だ」との郭氏のコメントは、地元テレビでも放映された。

 一方、与党・民主進歩党(民進党、DPP)側は、現職の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統(62)が再選を目指すべく来年の総統選への出馬を表明。さらに、台湾独立志向の頼清徳(William Lai)元行政院長(首相)も立候補しており、正式な候補者は今月中にも決定する見通し。(c)AFP