【4月18日 Xinhua News】中国重慶市初の水素燃料電池自動車(FCV)が13日、同市南岸区「中国智谷(インテリジェント・バレー)(重慶)・新エネルギー産業パーク」でラインオフした。格羅夫水素エネルギー汽車公司が生産し、「欧思典」と名付けられたこの自動車は、水素を5分間充填(じゅうてん)するだけで1200キロ走行でき、走行の過程で排出するのは水だけ。中国国内では業界最先端の技術だ。

 同社の劉超(Liu Chao)最高執行責任者(COO)によると、水素燃料電池自動車は、従来のガソリン車に比べ、よりクリーンで環境に優しく、リチウム電池自動車と比べても、走行可能距離が長く、充填にかかる時間が短いなどのメリットを備えているという。劉氏は「この自動車の最長走行可能距離は1200キロで、しかも水素充填時間はわずか5分で、リチウム電池自動車の充電に必要な7~8時間よりはるかに短い。このため、水素燃料電池自動車は新エネルギー自動車の最終形態と呼ばれている」と強調した。

 同社の重慶工場は今年、500台の水素燃料電池自動車を試験的に生産し、来年には1万台規模の量産・販売能力を目指す。これに対応して重慶市南岸区は今年、2カ所の水素充填スタンドを建設し、全市初の水素燃料電池バスモデル路線を計画して、来年には他の区・県へと拡大していく。

 現在、水素燃料電池自動車の購入価格は、国家や地方の新エネルギー補助を除いて40万元(1元=約17円)ほどになっているという。(c)Xinhua News/AFPBB News