【4月13日 AFP】ボクシング、WBA・WBO世界ライト級タイトルマッチが12日、米ロサンゼルスのステープルズ・センター(Staples Center)で行われ、王者ワシル・ロマチェンコ(Vasyl Lomachenko、ウクライナ)がアンソニー・クロラ(Anthony Crolla、英国)に4ラウンドTKO勝ちを収め、防衛に成功した。

 パウンド・フォー・パウンド1位で31歳のロマチェンコは、相手が顔から崩れ落ちるほど強烈な右フックをこめかみに浴びせ、4回58秒で勝利を収めた。

 恐るべきスピードと破壊的なパンチ力、そして卓越した戦術など、あらゆる武器を駆使したロマチェンコは3回、ロープにつめられ防戦一方となった挑戦者のクロラに左右から連打を見舞って最初のダウンを奪うと、続く第4ラウンドでノックアウトに成功した。

 五輪で金メダルに2度輝いたロマチェンコは、オッズではるかに劣るクロラを相手に第3ラウンドと第4ラウンドで圧倒的な強さを見せつけ、これで通算成績を13勝(10KO)1敗に更新。一方、手数も少なく、第3ラウンドは終了のゴングに助けられてどうにか生き延びた32歳のクロラは、同34勝(13KO)7敗3分となった。

 ロマチェンコは当初、IBF同級王者のリチャード・カミー(Richard Commey、ガーナ)との対戦を望んでいたが、同選手が手を負傷して実現しなかった。仮にクロラと試合をしていなければ、ロマチェンコはベルトの一つを剥奪されることになっていた。(c)AFP