【4月13日 AFP】南スーダンの和平合意の実行に向けた進捗状況について、国際停戦監視団「合同監視評価委員会(JMEC)」は12日、「期待をはるかに下回っている」との見解を示した。

 JMECのオゴスティーノ・ヌジョロゲ(Augostino Njoroge)臨時議長は、首都ジュバで開かれた会合の冒頭、「この政権移行期間の成果は、目標として掲げられていたものをはるかに下回っているのは明らかだ」と述べ、国軍の創設や各州の境界確定といった「未解決の重大課題」が残されていると指摘した。

 反政府勢力を率いるリヤク・マシャール(Riek Machar)氏は、2013年にサルバ・キール(Salva Kiir)大統領と不和になるまで副大統領を務めていた。同国ではスーダンから独立してわずか2年後に内戦が勃発する事態となった。

 マシャール氏が属するヌエル(Nuer)人と、キール大統領が属するディンカ(Dinka)人の間の民族対立は、残忍な暴力やレイプに発展し、国連(UN)は「民族浄化」だと警告した。

 内戦の終結を目指し、いくつかの停戦合意や和平協定が結ばれたが、いずれも失敗に終わった。南スーダン内戦では推定で約38万人が死亡、国民の約3分の1が住む場所を追われて250万人近くが難民化したほか、深刻な飢餓も発生した。(c)AFP