【4月13日 AFP】世界フィギュアスケート国別対抗戦(ISU World Team Trophy in Figure Skating 2019)は12日、福岡で2日目が行われ、男子フリースケーティング(FS)では米国のネイサン・チェン(Nathan Chen)が圧巻の演技を披露し、ヴィンセント・ゾウ(Vincent Zhou)と共に同国勢としてワンツーフィニッシュを果たした。

 先月の世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2019)では世界最高得点で大会連覇を果たした19歳のチェンは、同大会で銅メダルに輝いたゾウの演技を見届けた後に登場すると、優雅な4回転トーループ、3回転トーループのコンビネーションジャンプを含めて3本の4回転ジャンプに成功した。

 米国はFSで199.49点のチェンと198.50点のゾウとの差が1点にも満たない接戦を繰り広げ、改めてその圧倒的な強さを印象付けた。

 一方、日本は宇野昌磨(Shoma Uno)が189.46点で3位に入ったが、3回転半ジャンプ―4回転トーループの大技では2本目のジャンプで回転軸が傾き、リンクに転倒して顔をしかめる場面があった。

 男子FSに先立ち行われたアイスダンスのフリーダンス(FD)では、通算4度の世界選手権制覇を誇るフランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が同種目世界最高得点の135.82点をマーク。つかの間ではあったが、快走を続ける米国と日本にくさびを打ち込んでいた。

 2日目を終えて国別対抗の順位では、米国が91点で首位を維持し、開催国の日本が79点で2位、ロシアが70点で3位、カナダが59点で4位、フランスが54点で5位、そしてイタリアが52点で6位となっている。

 前回覇者の日本は、フィギュアスケート界の新たなヒロインで初日に女子SPの世界最高記録を更新した16歳の紀平梨花(Rika Kihira)を擁し、週末のFSで巻き返しを図る。(c)AFP