【4月12日 AFP】米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は11日、サウジアラビアの通信用人工衛星「アラブサット(Arabsat)」を搭載した大型ロケット「ファルコンヘビー(Falcon Heavy)」の初の商業打ち上げに成功した。

 予定通り打ち上げから10分以内に切り離された3基のブースターは、うち2基が打ち上げの行われた米フロリダ州ケープカナベラル(Cape Canaveral)のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)に、残る1基は太平洋上のはしけに着陸した。

 ブースターがゆっくりと垂直に降下し、火が消えていく光景は見事で、観客からは歓声が上がった。

 打ち上げは当初10日に行われる予定だったが、高層風が強く延期されていた。

 スペースXは2種類のロケットを運用しており、打ち上げ実績21回の「ファルコン9(Falcon 9)」は2018年の米ロケット市場を席巻した。

 ファルコン9の3倍の推進力と高い輸送能力を誇るファルコンヘビーは、昨年2月に初の試験打ち上げに成功。イーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)の所有する電気自動車(EV)テスラ(Tesla)のオープンカーに宇宙服を着たマネキン人形を乗せ、地球と火星の間の軌道に送り込んだ。(c)AFP