【4月13日 Xinhua News】オーストリアの首都ウィーンで開かれているデジタルフェスティバル「4ゲームチェンジャーズ(4GAMECHANGERS)」で10日、中国のドローン・メーカー億航智能(イーハン)が製造した、人を運べる自律飛行型ドローン「億航216」が近未来の移動手段「空飛ぶタクシー」として欧州の人々に披露された。

 この「空飛ぶタクシー」は8本のアームと16枚のプロペラを備えている。2人乗りで、最高時速は130キロ。天候や積載状況に応じて、15~30分間飛行することができる。純電動式のため「急速充電」機能もサポートしており、1時間でフル充電が完了する。

 都市の交通渋滞は今日では世界的な問題になっており、どこの大都市も環境に優しく、低騒音の都市交通ソリューションを探し求めている。純電動式の「空飛ぶタクシー」の登場は、空中を含む立体的な交通方式によって都市公共交通を最適化するという新しい考え方を提供する。

 同社はオーストリアの航空部品メーカーFACCと昨年提携を結び、2020年にオーストリアで自律飛行型の人を運べるドローンの量産を実現させるとしている。イーハンはドローンの指揮管理調整センターを開発済みで、ドローンのリアルタイム遠隔監視や手配調整、制御などが実現可能となっている。

 自立飛行型ドローンは「空飛ぶタクシー」として利用するほか、物流分野にも応用が可能で、全自動料理宅配サービスなどを提供できる。イーハンは昨年6月、広州市に都市内ドローン物流配送航路を開通させた。(c)Xinhua News/AFPBB News