【4月10日 CNS】香港政府新聞網によると、香港で8日、麻疹(はしか)感染者が5人確認され、このうち1人は妊婦だった。香港では今年に入り、感染者が61人に達した。妊婦への感染は一連の流行で初めて。

 新たに感染が確認された5人のうち、男性2人、女性1人が空港職員。3人とも過去にワクチン接種を受けていた。このうち、女性にははしか患者と接触歴があり、潜伏期とみられる時期に日本に滞在していた。男性の一方は、感染期間中に韓国に滞在。もう一方の男性は、国外に出ていない。

 4人目の患者である妊婦はワクチン接種を受けており、潜伏期を含めた感染期に国外に出ていない。5人目の感染者である男性はフィリピンからの入国者。ワクチン接種歴は不明。

 香港空港(Hong Kong Airport)ではしかの感染者が複数確認されていることを受け、香港衛生署は空港にワクチン接種ステーションを設け、8日午後6時時点で7977人にワクチンを接種した。

 香港医学会(The Hong Kong Medical Association)常務理事で小児科専門医である唐継昇(Tong Kai-sing)医師は、「今年の香港での流行状況は、例年に比べ感染者が顕著に増えており、特に香港空港に集中している。原因として軽視できないのは、香港がはしかの流行が深刻な日本やフィリピンなどを含むさまざまな国の人が往来する国際都市であることだ」と指摘している。(c)CNS/JCM/AFPBB News