【4月10日 AFP】ブラジル当局は9日、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で発生した豪雨でこれまでに少なくとも10人が死亡したと発表した。大雨で立ち往生した被災者の救出や清掃作業が本格化している。

 8日に降り始めた非常に強い雨は9日も続き、各地で鉄砲水が発生した。一部の道路は流れの激しい川のようになり、倒木や車が流されるなどの被害も発生。リオ市当局は「危機的状況」と判断した。

 人気観光地のコパカバーナ(Copacabana)やイパネマ(Ipanema)、そしてファベーラ(Favela)と呼ばれる同市内の貧民街がいくつかあるリオ市南部で最も大きな被害が出た。

 丘から流れてきた土砂が近隣の住宅や店舗に押し寄せ、大量の泥やがれきを残した。消防当局によると、高級ショッピングセンターの裏手で9日午後、土砂に埋まった車の中から3人の遺体が発見され、ファベーラでは住宅が倒壊して女性2人が死亡した。その他、家の中で感電死した男性や濁流に飲み込まれて死亡した人もいる。

 ある住民(59)はAFPに対し「これほど激しい豪雨は見たことがない。別の場所では見たことがあるが、ここリオ市ではなかった」と語った。(c)AFP/Allison JACKSON