【5月4日 CNS】中国でインターネット利用者の低年齢化が進み、未成年ユーザーの8.8%が5歳になる前にインターネットを使い始め、81%が6〜15歳の間に使い始めている。騰訊(テンセント、Tencent)が発表した「未成年者の安全なネット利用――テンセントの探求と実践」と題する報告書で明らかになった。

 中国インターネット情報センターなどが作成している「2018年全国未成年者インターネット使用状況研究報告」では、未成年のネットユーザーは1億6900万人おり、普及率は93.7%に達するとしているが、未成年ユーザーとは、18歳以下の就学中の児童・生徒を指し、6歳以下と未就学の子どもは含まれていない。

 前述のテンセントの報告書によると、未成年者に対するネットの影響はプラスとマイナスの両面あり、勉強や生活に欠かせない重要な部分となっている側面と、未成年者がネットを利用する中でわいせつな内容や詐欺、罵詈(ばり)雑言などの好ましくない情報によって害を受けるほか、うまく自己抑制できないためにネットを不適切に使ってしまう面があるという。

 プライバシーの保護意識を例に取ると、未成年者の54.3%はSNSで性別を、35.3%は実年齢を公開している。実名を公開する人は20%、実のプロフィール写真を公開する人は10.3%、携帯電話番号を公開する人は9.3%だった。

 未成年のユーザーがインターネットで暴力に遭遇する比率は15.6%に達し、皮肉を言われたりののしられたりしている。このほか、未成年ネットユーザーの30.3%が、ネット上で賭博や麻薬など違法な情報に接している。

 中国伝媒大学(Communication University of China)政法学院の王四新(Wang Sixin)副院長は、「現代の若者の世界はインターネットと密接不可分の関係にある。このような中で、政策としていかにして未成年者が良好に成長できる環境をつくるか、いかにして子どもたちがゲームやインターネットのコンテンツと共に正常に成長していけるようにするかを考えなければいけない」と指摘する。(c)CNS/JCM/AFPBB News