【4月9日 AFP】米スポーツ専門チャンネルESPNは8日、同国大リーグ機構(MLB)とキューバ野球連盟(FCB)が交わしたキューバ人選手を亡命せずに北米でプレーできるようにするという内容の協定に関して、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権が取り消したと報じた。

 MLBとFCBは昨年12月、キューバ選手がMLB球団と契約することを承認する歴史的合意に至ったことを明らかにした。しかしながら、キューバ選手のMLB移籍にはFCBへの支払いが伴うことになっており、この点を米財務省に反対された。

 ESPNは、今回の動きに関して米財務省がMLBへ送った書簡を公表。その中で政府は「FCBへの支払いは、キューバ政府へのものである」と指摘した。

 米国の法律では、文化・教育面での交流を除いてキューバ政府との取引が禁じられている。

 MLBとFCBが3年以上にわたる交渉の末に合意した協定が結ばれる以前、キューバ選手は米国でプレーするために亡命を余儀なくされており、不法の人身売買業者と取引して母国から逃れるケースが多発していた。(c)AFP