【4月7日 AFP】フランス各地で6日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の政策に抗議する「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」運動の、連続21週目となるデモが行われた。仏内務省が推計した全国のデモの参加者数は2万2300人で、昨年11月に始まった一連のデモの中で最も少なくなった。

 6日は首都パリをはじめ、北部のルーアン(Rouen)から南東部のリヨン(Lyon)まで、マクロン大統領を非難する横断幕を掲げたデモ参加者が通りに繰り出した。西部ではドイツとの国境付近でフランス人とドイツ人の活動家が共に抗議デモに参加した。

 ルーアンでは覆面のデモ参加者が警察と衝突する場面も見られたが、3月16日にパリのシャンゼリゼ(Champs-Elysees)通りで発生した高級店略奪のような、ここ数週間に見られたほどの激しい暴力行為は起こらなかった。

 仏内務省は6日のデモの参加者数を、パリで3500人、パリを含む全国で2万2300人と推計している。デモ参加者側は常に、同省発表の参加者数は実態より少ないと一蹴している。

 今回内務省が発表した参加者数は、昨年11月に行われ28万2000人が参加した1回目のデモ以降、一連のデモの中では最も少なかった。しかし今もデモに参加し続けている活動家の多くは、政府から満足のいく対応が得られるまでデモを続けると話している。

 一方、仏政府は、マクロン大統領が有権者の不満を聞き、また政策変更を提案する場として今年1月から開いてきた「国民討論会」の結果を公表する準備を進めている。仏政府は今週にも国民討論会の結果を公表し、政権運営の立て直しを図る。(c)AFP/Paul AUBRIAT / Loïc VENNIN