【4月6日 AFP】先月中旬にサイクロンに見舞われたモザンビークで、被災者向けの人道支援物資を横流しした疑いで3人が逮捕された。サイクロンによる死者は数百人に上り、数十万人が自宅からの避難を余儀なくされている。

 サイクロンが襲ったソファラ(Sofala)州検察当局の報道官は、「支援物資の横流しが行われているとの訴えが多数出ている」として、個別に捜査を進めていると述べた上で、「米19袋、トウモロコシ粉19袋、大豆11袋と豆100キロを横流しした容疑」で3人を勾留していることを明らかにした。逮捕者は今後さらに増える見込みだという。

 ハリケーン並みの威力を持つサイクロン「アイダイ(Idai)」は、先月15日にモザンビーク中部の沿岸部を直撃。同国の内陸地域に洪水被害をもたらし、ジンバブエ東部にも上陸した。支援機関は多数の被災者に食料支援を行っている。

 サイクロンによる死者数は今月3日の時点で、モザンビークで598人、ジンバブエでは268人に上っている。また、混み合う仮設の避難所でコレラが発生し、これまでに2424人が感染、5人が死亡した。(c)AFP