【4月6日 AFP】イランで先月から続く洪水による死者が70人に達した。救急医療サービス(EMS)の5日の発表として国営イラン通信(IRNA)が報じた。同国はこの19日間、前例のない洪水に見舞われ、被害はほぼ全国に及んでいる。

 EMSの代表者は、洪水によって791人が負傷し、うち45人が現在も入院中であることを明らかにした。同ウェブサイト上で公開された報告によると、同国南部ファルス(Fars)州の死者は、国内最多の23人に上っている。さらに、4人が行方不明となっており、全国31州のうち20州で洪水による死傷者が報告されている。また、イラン政府によると、国内を走る道路の36%に相当する、1万2000キロ近い距離の道路が洪水被害を受けている。

 西部ロレスターン(Lorestan)州やイーラーム(Ilam)州で発生した洪水は、石油資源が豊富なフーゼスターン(Khuzestan)州に広がっている。現在の被害は同州に集中しているが、6日はさらに豪雨になるとの予報が出ており、普段は乾燥した気候のイランは洪水の対応に追われている。(c)AFP