【4月5日 AFP】ボクシング元WBAライトヘビー級王者のメディ・サヌーヌ(Mehdi Sahnoune、フランス)被告が4日、知人の目を破裂させるなどの暴行罪により、仏マルセイユ(Marseille)の裁判所から禁錮5年の判決を受けた。42歳の同被告は、1月24日から予防拘禁となっている。

 サヌーヌ被告は1月17日の深夜、マルセイユ近郊のロックヴェール(Roquevaire)にある共同住宅で、ジャンミシェル・サンチェス(Jean-Michel Sanchez)さんと子ども時代からの友人であるウィリアム・コーエン(William Cohen)さんとカードやサイコロ遊びをしながらビールを飲んでいた。

 夜明けが近づくにつれて3人が取っ組み合いのけんかとなった際、サヌーヌ被告はサンチェスさんを殴り、左目を破裂させて視神経をせん断。元ボクサーの被告は、「故意の暴行で恒久的な損傷を招いた」として有罪となった。

 2003年に世界タイトルを獲得し、最初の防衛戦で敗れたサヌーヌ被告は、「申し訳ない」と謝罪すると、「サンチェスさんのけがは、自分の本意ではない」「彼を傷つけるつもりはまったくなかった。ただの正当防衛だった」と主張した。

 サヌーヌ被告は、コーエンさんに頭を蹴られて「完全に意識がぼんやり」していた状態だったため、ほとんど記憶がないと弁明。法廷では、コカインを吸引していたという2人から「自分の身を守る」ことだけを考えていたと訴えた。

 同被告は2008年にも、ナイトクラブの外で漁師の男性に集団暴行した罪で収監されており、その翌年にも警察の家宅捜索で大麻密輸が発覚して再逮捕されていた。(c)AFP