【4月3日AFP】東南アジアのイスラム教国ブルネイが、同性愛や不倫行為を石打ちによる死刑とする新法を3日から施行することを受け、米カリフォルニア州ではブルネイ系高級ホテルのボイコット運動が広がりつつある。2日には同州ロサンゼルスの市当局者や性的少数者(LGBTQ)コミュニティーのリーダーらが相次いで、ボイコットへの参加を表明した。

 ロサンゼルスには、ハリウッドスターがかつて遊び場として利用したビバリーヒルズ・ホテル(Beverly Hills Hotel)やベルエア・ホテル(Bel-Air Hotel)といったブルネイ系高級ホテルがある。

 ビバリーヒルズ・ホテルは、英女優のオードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)や米歌手フランク・シナトラ(Frank Sinatra)、米女優エリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)、英ロックバンドのビートルズ(The Beatles)などが好んで利用していた。

 ロサンゼルス市の監査官、ロン・ガルパリン(Ron Galperin)氏は2日の声明で「市全域から選ばれた公職者として、多様なロサンゼルス市民を代表し、ブルネイ王室が所有するホテルをボイコットするようすべての人々に呼び掛ける」と訴えた。同氏はさらに「LGBTQの人々を殺そうとする政権が所有・管理している限り、私は今後一切、これらの施設に足を踏み入れない」と述べた。

 これまでに英歌手エルトン・ジョン(Elton John)さんや米俳優ジョージ・クルーニー(George Clooney)さんも、英国やフランス、イタリアにあるブルネイ系高級ホテルや施設のボイコットを呼び掛けている。(c)AFP