【4月3日 AFP】国連(UN)の報道官は2日、過去3日間の大雨でシリア北西部に洪水が発生し、4万人以上の避難民が暮らすキャンプが浸水したと明らかにした。

 人道問題調整事務所(OCHA)のデービッド・スワンソン(David Swanson)報道官はAFPに対し、イドリブ(Idlib)県内で14か所前後の難民キャンプが被災したと述べた。

 国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の過激派組織の支配下にあるイドリブ県には300万人以上が住んでおり、その半数以上が2011年から8年続く内戦で避難を強いられた。

 泥水が水位を上げる中、難民キャンプでは市民救助隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」が避難民と彼らの数少ない持ち物を守るために活動している。

 スワンソン氏によると、3月30日からの大雨でイドリブ県、アレッポ(Aleppo)県、ハサカ(Hasakeh)県で数万人が避難を余儀なくされ、農作物や家畜にも被害が及んでいる。

 シリア内戦では37万人以上が死亡し、数百万人が住む場所を追われた。シリア北部で避難生活を送る人たちは、食料や毛布、冬場の暖房燃料などを人道支援団体からの援助に頼っている。(c)AFP