【4月2日 AFP】南米ベネズエラの最高裁判所は1日、制憲議会に対し、野党指導者で暫定大統領就任を宣言しているフアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長から議員の免責特権を剥奪するよう求めた。グアイド氏が出国禁止命令を無視して、2月後半から3月初旬にかけてアルゼンチン、ブラジル、コロンビア、エクアドル、パラグアイを歴訪したことが理由だという。
 
 ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領勢力の影響下にある最高裁がグアイド氏の議員免責特権の剥奪を求めたことで、今後グアイド氏が訴追される可能性が出てきた。

 グアイド氏はすでに先月28日、ベネズエラの会計検査院から公職権の15年間剥奪を言い渡されており、マドゥロ政権はグアイド氏を失脚に追い込もうと一層圧力を強めている。 

 ベネズエラは政治混乱が続く中、壊滅的な停電が相次ぎ、断水によって数百万人が水道水のない生活を余儀なくされている。事態を受けて、マドゥロ大統領は、電力供給を制限すると発表。さらにルイス・モッタ・ドミンゲス(Luis Motta Dominguez)電力相を更迭し、後任に退役軍人のイゴール・ガビディア・レオン(Igor Gavidia Leon)氏を任命した。(c)AFP/Margioni BERMUDEZ