【4月2日 AFP】ブラジル体操連盟(GTP)は3月31日、数十人の男子選手に性的虐待を行った疑いのある同国代表の元コーチ、フェルナンド・デ・カルバーリョ・ロペス(Fernando de Carvalho Lopes)氏に永久追放処分が科されたと発表した。同氏をめぐっては現在、検察が捜査を行っている。

 ロペス氏は、20年にわたりサンパウロ近くの体操クラブで若手選手を指導していたが、40人以上に性的虐待を行っていたとブラジルのテレビ局が報じたことを受けて1年前に解雇されていた。また2016年には、若手選手の親から告発を受け、リオデジャネイロ五輪開幕直前に代表チームのスタッフから外されていた。

 ブラジルのグロボテレビ(Globo TV)が伝えたところによれば、42人の選手が虐待被害を訴えており、中でも練習中や練習後に体を触られたケースが多いという。

 2011年のパンアメリカン競技大会(XVI Pan American Games Guadalajara 2011)金メダリストで、唯一顔を公開して証言したペトリクス・バルボサ(Petrix Barbosa)は「ズボンの中に手を入れられて目を覚ましたのは一度だけではない」とコメントした。

 また他にも、ロペス氏の「目の前で自慰行為と射精をするよう求められた」と証言する人も出ている。

 同局のインタビューに応じたロペス氏は「やましいことはない」とコメントし、告訴した人は「法廷で証拠を提出」しなければならないと付け加えた。(c)AFP