【4月1日 AFP】欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐって解決案を見いだせない英国に対し、EUは忍耐の限界に近づいていると、欧州委員会(European Commission)のジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)委員長が3月31日、イタリアのメディアに語った。

 英議会はテリーザ・メイ(Theresa May)首相がEUとまとめた離脱協定案を3回にわたって否決した。英国が合意なき離脱に自動的に突入するまで、残すところあと2週間足らずだ。

 ユンケル氏はイタリアの国営テレビ「ライ・ウーノ(Rai Uno)」とのインタビューで、「英国にいる友人たちに対して、われわれは非常に忍耐強く接してきたが、その忍耐も限界に近づきつつある」と述べた。「英国には早いうちに物事を前に進めるために合意に至ってほしいと思う」

 ユンケル氏はさらに「これまでに英議会が何に対してノーと言うのかは分かったが、何に対してならイエスと言うのかが分からない」とコメントした。

 EU残留を望む多くの国民が英議会に要求している2回目の国民投票に関しては、ユンケル氏は「それは英国民だけに関係することだ」と述べた。(c)AFP