【4月1日 AFP】男子テニス、四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は31日、多くのベテラン選手がツアーで優遇されているとする20歳の新鋭ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)の主張に反論した。

 前年覇者のジョン・イズナー(John Isner、米国)にストレート勝ちし、マイアミ・オープン(Miami Open 2019)でキャリア通算101勝目を挙げたフェデラーは試合後、審判が顔見知りの選手に対して異なる接し方をすることはあるかもしれないとしながらも、それを特別待遇とは呼べないと話した。

「難しい話だが、トップ選手への優遇というより、アウトサイドコートではルールが厳しいと感じることは時々ある」「何かやれば、すぐに警告。そこに議論の余地はないという感じでね」

「でもメインコートでトップ選手の試合を裁く審判は、彼らがどういう振る舞いや反応をするかというのを知っているから、何が問題で何が差し当たりないかというのが分かるんだ」「だからお互いのことをよく知っているからという理由で、審判も顔なじみのトップ選手の方が扱いやすいんだと思う。上がってきているチチパスや、若手選手たちよりもね」

「でも優遇はないと思うし、あるべきでないと思う」「自分が警告を受けたとしても、それは普通のこと。最近も1度あった。アンパイアは事実に基づいて決定を下していると感じるし、だから選手たちもそれを受け入れるべきだと思う」「ステファノスがそのように感じてしまったのは残念だ」

 マイアミ・オープンではダブルスで決勝に勝ち上がったチチパスは、主審が対戦相手のマイク・ブライアン(Mike Bryan)/ボブ・ブライアン(Bob Bryan)の米国組に「特権」を認めたと非難していた。

 試合後、ツイッター(Twitter)のフォロワーから届いた質問に反応する形でさらにこの件について言及し、フェデラーやラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)らは審判に守られていると述べていた。

「何年も活躍していたり、テニス界でリスペクトされたりしている選手たちは、特定のルールや判定で特別扱いされていると思う」「彼らとプレーしたときにこうしたことを感じるのはこれが初めてではないし、少しアンフェアだと思う」

「何があろうともロジャー・フェデラーが僕のお気に入りの選手であることに変わりはない。彼をこの件に巻き込みたくない。彼の間違いや意図ではないし、必要以上に彼らを保護しているのは審判たち。それだけの話だ」 (c)AFP/Steve Brenner