【4月1日 AFP】(更新、写真追加)菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は1日午前、平成の次の元号を「令和(れいわ)」と発表した。

 政府は近く、新元号の公式な意味と英語のつづりについて説明するとみられる。日本でグレゴリオ暦(西暦)は広く使われているが、元号も一般的に使われており、新しい元号の発表に注目が集まっていた。

 新元号発表後に談話を発表した安倍晋三(Shinzo Abe)首相は、「令和」は1200年余り前に編さんされた日本の古典「万葉集」から採ったことを明らかにし、万葉集は「わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書」だと述べた。

 さらに安倍首相は「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい、との願いを込め、『令和』に決定いたしました」と語った。

 ナショナリストとみられることも多い安倍首相は、中国の古典ではなく日本の古典から元号が採られたのは初めてだと指摘した。

 日本各地で大勢の人が集まって新元号発表のテレビ中継を見る光景が見られた。新元号が墨書された額を官房長官が掲げると、多くの人が歓声を上げた。

 天皇陛下は今月30日、約200年ぶりに生前退位し、翌5月1日に皇太子殿下が新天皇に即位される。(c)AFP/Shingo ITO and Richard CARTER