【4月1日 AFP】18-19イングランド・プレミアリーグは31日、第32節の試合が行われ、リバプール(Liverpool FC)は2-1でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)から劇的な勝利を収め、暫定首位を維持した。チームを率いるユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、気持ちの強さが優勝争いを続ける原動力になっていると話した。

 序盤にロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)のゴールで先制したリバプールは、70分にトッテナムのルーカス・モウラ(Lucas Moura)に同点ゴールを許したものの、引き分けでは29年ぶりの優勝が厳しくなる中で迎えた89分、相手GKウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)が処理し損ねたボールがトビー・アルデルヴァイレルト(Toby Alderweireld)に当たるオウンゴールで勝ち越しに成功した。

 そのまま勝利し、ほぼ2年間続けているホーム無敗を維持したリバプールは、消化が1試合多い他力本願の状況ながら、マンチェスター・シティ(Manchester City)と勝ち点2差の首位をキープした。

 この日のアルデルヴァイレルトのオウンゴールだけでなく、リバプールはエバートン(Everton)とのダービーでも相手守護神ジョーダン・ピックフォード(Jordan Pickford)のミスからディボック・オリジ(Divock Origi)が終了間際に決勝点を挙げており、今季は運も味方につけている。

 クロップ監督は「試合の後に選手に言ったのは、サッカーには50万通りくらいの勝ち方があるということ。きょうは美しい勝利ではなかったが、多少の運がなければこの位置にいることはできない」「もし最終節を終えてトップにいられたなら、それは意志の優勝だ」とコメントした。

 一方のトッテナムは、これでマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に勝ち点で並ばれ、4月1日の試合で北ロンドンのライバルであるアーセナル(Arsenal)がニューカッスル(Newcastle)に勝利した場合、順位で抜かれることになるため、4位以内をめぐる争いに本格的に巻き込まれている。チームとしては、残り5分で迎えた絶好機をムサ・シッソコ(Moussa Sissoko)が決められなかったのが痛かった。

 マウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は「全体的に見て、きょうのわれわれはリバプールを上回っていたと思う」「説明が難しい負けだが、同時にこのパフォーマンスを誇りに思う」と話した。

 トッテナムはこれで、2月10日を最後にプレミアでの白星から遠ざかっているが、指揮官は6万2000人収容の新スタジアムのこけら落としの一戦となる4月3日のクリスタルパレス(Crystal Palace)戦で、悪い流れに歯止めをかけたいと考えている。

「新スタジアムは全員にとって大きな追い風になるはずだ。控室で選手にも伝えたが、リーグ戦はあと7試合あり、われわれは4位以内にいる。これからも戦わなくてはならない。ある種のミニリーグだが、きょうのプレーが出来ればトップ4入りは達成できると思っている」 (c)AFP/Kieran CANNING