【4月1日 AFP】ウクライナで3月31日、大統領選の第1回投票が行われ、出口調査によるとコメディアンで政治経験のないウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)氏(41)が現職のペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領を破り首位に立ち、決選投票に進む見通しとなった。

 ゼレンスキー氏の政治経験はテレビ番組で演じた大統領役だけだが、同氏の大きな賭けは、ウクライナではびこる汚職と停滞する経済に不満を抱く有権者の取り込みに成功した。ゼレンスキー氏は出口調査の発表直後、選挙事務所で支持者らを前に「これは偉大な勝利への最初の一歩にすぎない」と語った。

 出口調査3社の結果によると、ゼレンスキー氏の得票率は30.4%で、17.8%のポロシェンコ氏を大きく引き離して首位に立つと見込まれている。

 ポロシェンコ氏はこの出口調査結果は自分にも、政府当局全体にとっても「厳しい教訓だ」と述べた。

 年初に正式に立候補を表明し、その際支持率がトップだったユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)元首相は得票率が14.2%にとどまり、敗北した。(c)AFP/Oleksandr SAVOCHENKO and Theo MERZ