【3月30日 AFP】国連食糧農業機関(FAO)は29日、世界最貧国の一つであるモザンビークが今月中旬にサイクロン「アイダイ(Idai)」に被災したことを受け、同国の農家や漁師、その他の食料生産者らに対する短期的支援のため1900万ドル(約21億円)の資金調達に協力を呼び掛けた。

 FAOは、アイダイの被害を受けたアフリカ南部のモザンビーク、マラウイ、ジンバブエの3か国で食料生産者が「重大な脅威にさらされている」とした上で、モザンビークの人口の8割が農業に依存していると指摘し、洪水の水が引き始めるにつれて「家畜の生命を守ること、被害を受けた土地を復旧させること、そして食料生産の再開が重要になる」と指摘した。

 FAOは、約450人の死者を出し、コレラや下痢などの病気を引き起こしたアイダイで60万人以上が被災したと推計。1900万ドルで地元住民に3か月間の支援を提供できるとしている。

 一方、国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は、欧州の国ルクセンブルクの国土より広い長さ125キロ、幅25キロの範囲が水没したことが衛星写真で分かったと明らかにした。(c)AFP