【3月30日 AFP】サッカーオーストラリア代表の歴代最多得点記録を持つティム・ケーヒル(Tim Cahill)が29日、現役引退を表明し、母国で最も偉大なサッカー選手としてのキャリアに終止符を打つことになった。

 サッカルーズ(Socceroos、豪代表の愛称)としてW杯(World Cup)に通算4度出場するなど、代表108キャップで通算50得点を記録している39歳のケーヒルは、インディアン・スーパーリーグ(ISL)のジャムシェードプルFC(Jamshedpur FC)との契約が終了した後、次の契約を模索するつもりはないと明かした。

 昨年11月に代表から退いていたケーヒルは、イングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)や同チャンピオンシップ(2部)のミルウォール(Millwall)の元ストライカーとして活躍。今後は指導者の道を進む計画だという。

 ケーヒルは豪テレビ局のオプタス・スポーツ(Optus Sport)に対し、「サッカー選手としては、年齢を重ねている」とすると、「プレーを続けていきたいし、39歳という年齢でインドで素晴らしい半年間を過ごせた」と心境を語った。

「だけど、テレビの仕事に興味を持っている。これからA級(指導者)ライセンスの勉強を始めるつもりだ。家族との有意義な時間も取りたいし、少しゆっくり過ごしたい」「これからもっと勉強する時間を増やし、指導者として学んでいく」

 イングランドでプレーした14年間で100得点以上を記録した後、米国や中国、そしてインドのプロリーグを渡り歩いたケーヒルは、シドニー生まれでサモア人の母親を持っており、旧西サモア代表のU-20で国際大会でのキャリアを開始し、2004年にオーストラリア代表の一員となった。

 その2年後に行われたW杯ドイツ大会(2006 World Cup)で、オーストラリア人としてW杯初の得点を記録した後、2010年南アフリカ大会W杯大会(2010 World Cup)と2014年ブラジル大会W杯大会(2014 World Cup)でもゴールを決めた。(c)AFP