【3月29日 AFP】(写真追加)フランス西部ブルターニュ(Brittany)地方の海岸では30年以上前から、オレンジ色の猫の漫画キャラクター「ガーフィールド(Garfield)」の形をした電話機が幾つも漂着し、地元の清掃ボランティアを困惑させてきた。この謎の一部が、ついに解明された。

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 珍しい形状の固定電話機が相次いで打ち上げられていたのは、ブルターニュ地方フィニステール(Finistere)県の浜辺。地元の海岸美化ボランティア団体の代表クレール・シモナン(Claire Simonin)さんによると、組織を立ち上げた18年前は「清掃活動をすれば、ほぼ毎回ガーフィールドの電話機の一部が見つかった」という。

 地元の人々は、次々と漂着するガーフィールド電話機の「発生源」について、貨物船から海に落下したコンテナではないかと長年疑っていた。このほど、地元在住の男性が、1980年代に一帯を見舞った嵐の後に問題のコンテナを見たと証言したことを受け、シモナンさんらの団体が探索を開始。海に一部が水没して干潮時にしか入れない洞窟の中で、ついにコンテナを発見したという。

 シモナンさんはAFPの取材に、男性が説明した場所は「とても、とても危険だった」と語った。「深さ30メートルもある岩の裂け目の、まさに底の部分に、コンテナ1基の残骸があった」

 その入り口付近では、海水に侵食された大岩の下に散らばった電話機一式が23組見つかったという。

 ただ、謎は完全に解き明かされたわけではない。

 この海岸一帯を含むイロワーズ海洋自然公園(Iroise Marine Nature Park)のファビアン・ボアロー(Fabien Boileau)管理局長は、「当時いったい何が起きたのか、全く分かっていない。コンテナがどこから来たのか、どの船舶に積載されていたのかも分からない」「海に落ちたコンテナが複数あったのか、1基だけだったのかも不明だ」と語った。(c)AFP