【3月28日 AFP】ベネズエラで25日から、今月2度目となる全国規模の停電が起きている。発生から3日が経過した28日、市民らは絶望や怒りに震えた。

 首都カラカスのかつての高級地区にあるピザ店は休業を余儀なくされた。経営者は「食品の在庫が腐り始めている。水もない。交通機関もほとんど機能していない。通信手段もない」と嘆き、「家族がどうしているのか分からない。不安が募るばかりだ」と述べた。

 大規模な停電が始まって以降カラカスでは、いくつもの鍋が窓から放り投げられ、通りでは車のクラクションが鳴り響くなど、耳障りな音に満ちている。

 ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)政権は停電について、米国による「サイバー攻撃」の他、反対勢力による「妨害行為」や「テロ」が原因だと主張。公共機関や学校の閉鎖を命じ、その期間は28日まで延長された。

 ホルヘ・ロドリゲス(Jorge Rodriguez)通信情報相は、電力がいったん復旧した直後に、カラカスの一部やその他の地域で再び停電が発生したと述べ、「テロによって損壊した機器」の修理作業が続けられていると説明した。

 ソーシャルメディアの利用者の情報によると、国内23州のうち21州で停電が起きているという。(c)AFP/Alexander MARTINEZ, Esteban ROJAS