【3月28日 AFP】サッカーイタリア代表の新鋭FWモイゼ・ケアン(Moise Kean)は27日、イタリア・セリエAに所属するユベントス(Juventus)との契約成立の一部として、二台のトラクターが与えられることになっているという父親の主張に反論した。

 欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選のフィンランド戦で代表デビューを飾った19歳のケアンは、続くリヒテンシュタイン戦にも出場。この2試合でそれぞれ1得点をマークし世間から注目を集めた。

 しかし、父親のビオルー・ジャン・ケアン(Biorou Jean Kean)氏が、コートジボワールで農業ビジネスを行うためのトラクターをユベントスからまだ受け取っていないという2年前の主張を繰り返したという話も紙面を飾ることになった。

 ケアンはインスタグラム(Instagram)に「トラクター? 何のことを言っているのか分からないな…」と記した。「今の僕があるのは完全に母親だけのおかげ。僕の話したことが全てを物語っている」「養ってくれた人のことは絶対に忘れられない」

 両親が別居しているケアンは16歳だった2016年11月にユベントスでプロデビューを飾り、欧州4大リーグでプレーした初の2000年代生まれの選手となった。

 フィンランド戦でゴールを決め、ケアンがここ60年のイタリアでは最年少スコアラーになった後、父親のビオルー氏はイタリア放送協会(RAI)のラジオに対し、「神に感謝する。家族全体にとって大きな喜びだ」と話した。

「たとえユベントスとの間で問題を抱えているとしても、息子のことをとてもうれしく思う。彼らは私にもう試合のチケットを渡さないだろう。私はモイゼの母親と別居しており、彼女は前に息子をイングランドに連れて行くことを望んでいた」

「私はユベントスに息子をイタリアにとどめると約束し、その見返りとして二台のトラクターを求めた。彼らは問題ないと言っていたが、私はまだそれを受け取っておらず、今ではチケットを渡そうとしないどころか電話にも出ようとしない」 (c)AFP