【3月28日 AFP】英下院で27日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐりテリーザ・メイ(Theresa May)首相がEU側とまとめた離脱協定案の代案8件が採決され、すべて否決された。

 今回の採決は「示唆的投票」と呼ばれるもので、メイ首相の協定案に支持が集まらない中、行き詰まりを打破できる代案を探るため行われた。

 議員らは、離脱後にEUとの経済関係緊密化に向けた交渉を実施するかや、EUとの協定案への国民投票を行うか、離脱を中止するかなどについて賛否を問われたが、いずれの案も過半数の賛成を得られなかった。

 最も過半数に近かったのは、離脱後にEUと新たな関税同盟を結成する案で、賛成264、反対272の僅差で否決された。メイ首相はこれまで、この案を選択肢から繰り返し排除してきた。

 また、EU側といかなる協定を結ぶ場合にも「確認のための」国民投票を行うとした案も過半数に迫ったが、賛成268、反対295で否決された。議場からは、この結果に歓声が上がった。(c)AFP