■餌の地虫を手から与える

「コウモリは気温の上昇を感じると、体温が少しずつ上がり始めて目を覚ます」と、シュパク代表は話す。

 健康状態を確認するために体重測定をしていると、コウモリは羽を広げて背伸びをする。力がわくように、目覚めたコウモリには手から餌の地虫を与え、ピペットで水を飲ませる。

 日が暮れると、シュパク代表とボランティアは公園へと向かう。地元住民が列をなしてついて行く。公園では、コウモリをそっと木につかまらせる。ここから、以前の巣に戻っていくはずだ。

 コウモリが自然に戻される様子を見守っていた人々は、コウモリに対する偏見がどれほど変化したかについて語っている。

 幼い娘を連れて来ていた教師のアンナさんは、「コウモリはとても醜いけれど、すごく触り心地がよく、小さくてふわふわ」と、コウモリに親しみを感じつつある様子をほほ笑みながら話した。 (c)AFP