【3月28日 AFP】在韓米軍司令官のロバート・エイブラムス(Robert Abrams)陸軍大将は27日、北朝鮮の軍事活動について米議会の公聴会で、米国が制裁解除の条件とする非核化とは矛盾しているとの見解を示した。

 エイブラムス司令官は「非核化を目指す公式声明に伴って、非武装地帯(DMZ)周辺の緊張は緩和され、戦略的な挑発行為は中止されたものの、北朝鮮の軍事能力に検証可能な変化はほとんど起きていない」と説明。「これらの軍事能力は今後も、米韓と(アジア)地域の米同盟諸国を危険にさらす」と述べた。

 北朝鮮がミサイル発射かロケット打ち上げの実験を準備しているとの懸念が指摘されている軍事活動の兆候に関する報道について問われると、公聴会ではコメントできないとエイブラムス氏は回答。その上で、「われわれが観測してきた北朝鮮の活動は、非核化とは一致しない」と述べた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、シンガポールでの米朝首脳会談後、「長い旅だったが、私が大統領に就任した日よりもずっと安全だと誰もが感じられるはずだ」とツイッター(Twitter)に投稿。「もはや北朝鮮による核の脅威はない。金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏との会談は興味深く、非常に有意義な経験だった」と述べていた。(c)AFP