【3月27日 AFP】今月発覚した米名門大学の大規模な裏口入学スキャンダルで、エール大学(Yale University)は両親が100万ドル(約1億1000万円)以上の賄賂を支払って入学した女子学生を退学処分とした。

 これまでに50人が訴追されている一連の裏口入学スキャンダルに絡んで、大学側が取った措置としては初。訴追されている容疑者の中には、贈賄した保護者33人の他、偽の推薦を行ったスポーツコーチや入試の得点を不正操作した大学関係者らが含まれている。

 エール大学は26日、昨年11月にボストン(Boston)の検察当局から、女子サッカーのルディ・メレディス(Rudy Meredith)コーチに関する情報提供の要請を受けて初めて事態を認識したと発表。

 同コーチは「入学希望者2人のみ」についてスポーツ枠で不正推薦を行い、うち親族が120万ドル(約1億3200万円)を支払った1人が昨年1月入学を許可されていたという。

 スポーツのコーチが裏口入学に関与した大学としては他にも、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、南カリフォルニア大学(University of Southern California)、ジョージタウン大学(Georgetown University)などの名前が挙がっている。

 同スキャンダルでは女優のフェリシティ・ハフマン(Felicity Huffman)容疑者やロリ・ロックリン(Lori Loughlin)容疑者の他、大手企業の最高経営責任者らも捜査対象となっている。富裕層に大幅に有利になる難関大学の入学審査のあり方に注目が集まっている。(c)AFP