【3月27日 AFP】ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は26日、国家ぐるみと指摘されたドーピングスキャンダルに対する改革の一環として、前体制下で採用されたドーピング検査員を全員解雇したことを発表した。

 RUSADAの信用回復の任に当たるユーリ・ガヌス(Yury Ganus)事務局長は「われわれは本気で、根本から、全面的に生まれ変わるために、スタッフの9割を入れ替え、すべてのドーピング検査員を解雇した」と発表した。

 さらに事務局長は「世界反ドーピング機関(WADA)の推薦を受けた各国の専門家が、新たなRUSADAの取り組みの整理に大きく貢献してくれた」と続けた。

 WADAは2018年9月にRUSADAの資格停止処分を暫定的に解除。その条件の一つとして、薬物違反の中枢を担っていたモスクワの研究所のサンプルデータを昨年末までに提出することを求めた。ところが同年12月に派遣されてきたWADAのチームに対して、ロシア当局はデータ回収に使用する機器が同国の法律では認められないと指摘し、年内の期日を守らなかった。

 その後、今年1月になってWADAはデータにようやくアクセスし、すべて「回収に成功した」ことを発表。現在はその分析が行われている。(c)AFP