【3月26日 AFP】米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は25日、英国の最大野党である労働党に反ユダヤ主義に寛容な面があると指摘し、「国家の恥」と異例の強い言葉で批判した。

 ポンペオ氏は親イスラエル系ロビー団体「アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)」の会合で演説し、欧州、中東、米国で拡大する反ユダヤ主義を非難。中でも英国については「労働党の幹部内にある反ユダヤ主義への寛容さは国家の恥だ」と厳しい口調で批判した。

 労働党はジェレミー・コービン(Jeremy Corbyn)党首の下、2017年の総選挙で大幅に議席数を伸ばした。最左翼のベテラン政治家であるコービン氏は親パレスチナとして知られるが、自身は反ユダヤではないと主張し、ユダヤ人に対する偏見を根絶すると訴えている。

 しかし、今年に入って労働党の議員9人が離党を表明。その多くが党内に反ユダヤ主義的な人種差別があったと主張しており、離党議員の一人であるユダヤ系のルシアナ・バージャー(Luciana Berger)氏は、多くの暴言のほか殺害の脅迫も受けたと述べ、組織として労働党が反ユダヤ主義的になっていると指摘した。(c)AFP