【3月26日 AFP】音楽界に大きな影響を与えたシンガー・ソングライターで、バンド「ウォーカー・ブラザーズ(The Walker Brothers)」のリードボーカルを務めたスコット・ウォーカー(Scott Walker)さんが亡くなった。76歳だった。所属するレコード会社4ADが25日、発表した。

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 米国生まれで英国籍を取得したウォーカーさんは1960年代、「ウォーカー・ブラザーズ」のリードボーカルとしてポップ界のアイコンとなった後、1967年にソロ活動を開始。21世紀の前衛的ミュージシャンとして活躍し、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)さんやパルプ(Pulp)といった英国人アーティストに数十年にわたり影響を与えたとされる。

 英ロックバンド「レディオヘッド(Radiohead)」のボーカル、トム・ヨーク(Thom Yorke)さんはウォーカーさんを「優しいアウトサイダー」と呼び、「レディオヘッドと私に大きな影響を与え、自分の声や言葉の使い方を教えてくれた」と述べた。

 ウォーカー・ブラザーズは1965年の「涙でさようなら(Make It Easy On Yourself)」と1966年の「太陽はもう輝かない(The Sun Ain't Gonna Shine Anymore)」で英国チャート首位を記録。ウォーカーさんは、ビートルズ(The Beatles)旋風に見舞われていた英国で、10代の心をとりこにした。その他のヒット曲には「心に秘めた想い((Baby) You Don't Have to Tell Me)」、「もう一つの涙(Another Tear Falls)」などがある。(c)AFP