【3月26日 AFP】米アップルは25日、300以上の雑誌などを購読できる定額サービス「Apple News+」を発表した。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」のメーカーである同社が進めるサービス事業への移行の一環だ。

 新サービスは月額9.99ドル(約1100円)で、米紙のロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)やウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)、各種ニュースサイトや、ローリング・ストーン(Rolling Stone)、タイム(Time)、ワイアード(Wired)、ニューヨーカー(The New Yorker)などの雑誌を読むことができる。

 米カリフォルニア州クパチーノ(Cupertino)で行われた発表会で、同社のティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)は「私たちはジャーナリズムが持つ力と、それが私たちの生活に与える影響を信じている」と表明。「私たちはApple News+が、顧客とパブリッシャー(新聞や雑誌の発行元)にとって素晴らしいものになると考えている」と述べた。

 Apple News+は米国とカナダで25日に提供が開始された。今年中に英国とオーストラリアでも提供を開始する予定という。

 アップルは、スマートフォンの販売落ち込みの影響を打ち消すため、デジタルコンテンツなどのサービスに事業の軸足を移している。一方の報道機関の多くは、自社のオンラインサービスの収益化に苦心してきた。

 アップルによると、Apple News+ではプライバシー保護強化策として、広告主が購読者の活動を追跡できないようになっている。(c)AFP