【3月25日 Xinhua News】中国四川省成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地の獣医師が1月、ジャイアントパンダ「福福(フーフー、Fu Fu)」の定期健診を行った際に、左側精巣がやや肥大し、硬くなっているのを発見した。さらに超音波検査を行った結果、初期診断で左側精巣に腫瘍ができていることを確認。その後、専門家の診察で精巣腫瘍と診断された。

 「福福」は2月22日午後、基地内の動物病院手術室で左側精巣の摘出手術を受けた。手術は約1時間で無事終了し、術中の「福福」の生理・生化学指数は正常だった。術後40分で立って歩けるようになり、6時間後には気力や食欲、行動が正常時に戻った。

 現在も「福福」の気力や食欲、行動、排尿・排便はいずれも正常で、排便量も術前のレベルに戻っている。血液指数も正常で、傷口の癒合も良好だ。

 同基地では「福福」の腫瘍摘出後、採取した検体を三つの異なる研究室に送り、病理診断を行った。その結果、最終的に精上皮腫(セミノーマ)と診断された。セミノーマは悪性腫瘍だが、そのほとんどは予後が良好だとされる。同基地では、引き続き最大の注意を払い、定期的に「福福」の再検査を行いながら、反対側の精巣の変化を注意深く観察していく。(c)Xinhua News/AFPBB News