【3月25日 Xinhua News】中国第一汽車集団と日本のトヨタ自動車の合弁会社、一汽豊田は22日、天津でトヨタにとって海外初のTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)に対応した新工場の完成を正式に発表した。また、新工場のフラッグシップカー「亜洲龍」(アバロン)を発表すると同時に、新工場の生産能力を現在の年間10万台から、将来は徐々に22万台にまで引き上げることを明らかにした。

 一汽豊田は2002年、天津経済技術開発区に正式に入居した。現時点での生産・販売台数は累計700万台を突破し、売り上げは1兆元(1元=約16円)を超えている。完成車の生産拠点3カ所、エンジンの生産拠点2カ所、研究開発センター1カ所、販売会社1社、物流会社1社からなる、一大自動車メーカーとなっており、同社の600万台近くが天津の開発区で生産されている。

 TNGAは自動車の研究開発、設計、生産、調達など全産業チェーンを含むイノベーション体系となっている。海外初のTNGA新工場は、スマート製造と環境に配慮した製造を主な方向性とし、トヨタを代表する最先端技術を有したこれまでにない新しい工場で、モジュール化生産と複数車種での部品共通化を実現すると同時に、エネルギー消費においても大幅な削減を可能にする。

 亜洲龍はTNGAに対応しており、中高級車に位置付けられている。ガソリンエンジンとハイブリッドエンジンの2種類の動力から選択でき、発売価格は20万8800元からとなっている。

 トヨタ自動車の執行役員で中国・アジア本部長の上田達郎氏は、新モデル「亜洲龍」のラインオフは中国におけるトヨタの発展の重要な一歩であるとし「より高品質で、より環境に優しい車の生産を目指しており、亜洲龍は今後の長期的な発展戦略に基づいたフラッグシップカーとなっている」と語った。

 上田氏はまた、亜洲龍はトヨタの業界における影響力をさらに高め、トヨタが中国市場を非常に重視していることの表れだと述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News