【3月24日 AFP】スーパーラグビー(Super Rugby)からの除外が発表されたサンウルブズ(Sunwolves)の渡瀬裕司(Yuji Watase)代表理事が23日、シンガポールで記者会見に臨み、今回の決定はアジアでのラグビー普及にとっては痛手だと話した。

 サンウルブズについては、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の開幕までわずか半年となる中、来シーズン限りで参戦を打ち切ることが統括団体のSANZAAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンの4か国からなるラグビー連合協会)から発表された。チームは2016年、新市場開拓の期待も込めてスーパーラグビーに参戦したが、SANZAARは日本ラグビー協会(JRFU)からの財政支援が止まる中で、サンウルブズに対して融資を行う準備ができていないと話している。

 チームが24-37でゴールデン・ライオンズ(Golden Lions、南アフリカ)に敗れた後、会見に臨んだ渡瀬氏は「ある種のリーダーとして、アジアにラグビーを広める責任を負っていると思ってきた」「アジアのラグビー普及という意味でも痛手になる」と話した。

 さらに渡瀬氏は「私も非常に残念に思っている。アジアへの普及については別の方法も検討すべきで、2021年以後に決めなくてはならない」と話し、今回のことをファンに謝罪しつつ、今のところスーパーラグビー参戦に替わる案は定まっていないことを明かした。

 ゲームキャプテンを務めたダン・プライアー(Dan Pryor)によれば、除外の知らせには「打ちのめされた」が、選手は試合に勝つことに集中していたという。プライアーは「今年、そして来年やるべき目標を決めているし、選手はその目標の達成を目指している」とコメントした。

 ライオンズのキャプテンのマルコム・マークス(Malcolm Marx)は「見ての通り、彼らはエキサイティングなスタイルのラグビーを披露している」「質が高いチームだし、本当に悲しい」とサンウルブズの除外を残念がった。(c)AFP