【3月22日 AFP】(更新、写真追加)中国東部江蘇(Jiangsu)省の塩城(Yancheng)市にある化学工場で起きた大規模な爆発の死者は22日、47人になった。市当局によると600人以上が治療を受けており、うち少なくとも90人が重傷だという。

 21日に江蘇天嘉宜化工(Jiangsu TianJiaYi Chemical)の化学施設で発生した爆発では、工場敷地内の複数の建物が倒壊し、近隣住宅の窓が割れるなどの被害が出た。また、一帯ではマグニチュード(M)2.2の地震と同等の揺れが観測されたという。

 市当局筋の発表によれば、爆発現場には救助隊員ら数百人が派遣され、住民ら3000人以上が避難している。現場では夜を徹して消火作業が行われていたが、市当局者は22日、火災は消し止められたと述べた。化学物質の貯蔵タンク3つと施設5か所が炎上していたという。

 また、詳しい人数は明らかになっていないが、捜査当局は複数の人物を拘束していることを明らかにした。

 現場のAFP記者によると、爆発では4キロ離れた建物の窓ガラスが割れ、金属製のドアも変形したという。自宅の窓がすべて吹き飛んだという地元住民の一人は、工場の安全性と環境汚染に長年懸念を抱いていたとして、「いつか吹き飛ばされるに違いないと思っていた」と述べた。

 江蘇天嘉宜化工は2007年創業で、従業員数は195人。地元当局者によれば、現場の工場では可燃性のアニソールなどの化学品原料を主に製造していた。(c)AFP/Peter STEBBINGS