【3月22日 AFP】(更新)欧州連合(EU)首脳らは21日、英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)がいわゆる「合意なし」の状態で実施され、大きな損害が生じることを避けるため、離脱実施を短期間延期する2つの選択肢をテリーザ・メイ(Theresa May)英首相に提示することで合意した。2人の欧州筋が明らかにした。

 仏大統領府筋によると、メイ首相が提出した協定案を英議会が数日中に承認すれば、議会が協定案を批准する時間を確保するため、離脱は現在の期日である今月29日から5月22日に延期される。同案が承認されなかった場合、5月に実施される欧州議会選に参加するかどうかを英国が表明する期限の4月12日まで延期される。

 スペイン政府筋はAFPに対し、今回のEUからの提案は、英国にメイ首相の協定案を承認する最大限の可能性を与えるためのものだと語った。

 欧州理事会(European Council)のドナルド・トゥスク(Donald Tusk)常任議長(EU大統領)は、合意は全会一致だったと述べた。英政府がこの案を受け入れれば、来週予定されていた緊急EU首脳会議を開催する必要はなくなる。(c)AFP