【3月21日 AFP】米国防総省の監察総監室は20日、パトリック・シャナハン(Patrick Shanahan)国防長官代行が、同氏の元雇用主である米航空宇宙大手ボーイング(Boeing)と政府との契約交渉で、同社に有利になるよう働いた疑いで、捜査対象になっていることを明らかにした。

 監察総監室の報道官は「シャナハン氏には捜査が開始されたことを告げた」と発表した。

 国防総省内で行われた交渉会議で、シャナハン氏が国防長官代行として、ボーイングのライバル会社であるロッキード マーチン(Lockheed Martin)を軽視し、倫理規定に違反した疑いがあるとして捜査を開始したという。

 30年間ボーイングでキャリアを積んだシャナハン氏が会議で、ロッキード・マーチンのF35戦闘機を中傷した一方で、ボーイングのF15X戦闘機を推薦したと複数のメディアが報じ、政府の監視団体「ワシントンの責任と倫理を求める市民(CREW)」などが先週、監察官に申し立てを行った。

 CREWは「シャナハン氏は政府との契約交渉の場で、ボーイングの戦闘機を推奨した一方、ロッキード・マーチンの戦闘機をけなした疑いがある」と述べている。(c)AFP